生産性向上やコスト削減をしよう!企業の業務効率化を進めるためのコツ

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日々の業務に時間がかかったり、ミスが発生してやり直すことになったり…このような不満を抱えている方も多いですよね。それは、業務のやり方に潜んでいる「無駄」が原因でしょう。業務に無駄があると生産性が低下するだけでなく、スムーズに進まないことでストレスの元にもなってしまいます。

実際のところ業務の無駄を抱えている企業は多く、そのほとんどが「業務効率化」を目指して取り組んでいます。業務効率化とは、その名の通り業務を効率的にすることです。しかし、この言葉を聞いたことはあっても、具体的な実現方法が分からない方も多いのではないでしょうか

業務効率化は、正しい方法で進めていかないと実現できません。また、業務効率化するうえではソフトの活用が鍵となります。そこで今回は業務効率化の正しい方法や役立つソフトなど、必要な情報についてお伝えしましょう。

業務効率化とは

業務の中には、さまざまな「無駄」が潜んでいます。たとえば、順序を変えれば1度で済む工程が2度発生したり、自動化すれば簡単に終わる工程を手作業で行ったりといったものです。これらのような無駄を取り除き、より効率的に業務をこなすことを「業務効率化」と呼びます。

ただし、業務効率化は品質を落とさないことが大前提いくら業務を効率良くこなせたとしても、最終的な成果物がミスばかりでは手戻りが発生してしまい、意味がありません。業務効率化を目指す際には、出来る限り高品質な成果物を生み出すということを念頭に置きましょう。

業務効率化は、どの企業も求めている目標といえます。次の章では、その理由をご解説しましょう。

業務効率化が必要とされている理由

業務効率化が必要とされている最大の理由は、企業の利益アップにつながるためです。業務効率化することで、与えられた時間の中で社員がより多くの成果を生み出せるようになります。社員の成果が企業の利益に結び付くわけですから、成果が多ければそれだけ利益を上げやすいでしょう。

また業務効率化することで、1つの業務に必要となる時間を短縮できます。現代の日本社会では、「働き過ぎ」が問題視されることも多くありますよね。業務効率化すると与えられた作業を短時間でこなせるため、残業や休日出勤といった長時間労働が発生しにくくなります。結果として、社員の満足度向上や離職率の低下につながるでしょう。また、これは人件費削減により企業の利益アップにつながるだけでなく、社員の負担を減らせるメリットも大きいに違いありません。

このように、業務効率化は企業の利益アップだけでなく社員を守ることにもつながるため、どの企業でも求められています

業務効率化を進める5つのステップ

業務効率化を実現するためには、以下の5ステップに沿って進めていくことをおすすめします。

ステップ1:現状の把握・見える化

ステップ2:無駄の洗い出し

ステップ3:改善策の検討

ステップ4:実践

ステップ5:効果のチェック

詳細については、順にご解説します。なお、この章では業務効率化の手順のみに絞って解説し、具体的に使えるツールなど別でお伝えしましょう

ステップ1:現状の把握・見える化

まずは、現状の業務を把握しやすくすることから始める必要があります。普段行っている業務を基にして、業務フローを作成しましょう。業務フローとは、業務を細かいプロセスに分解し、フロー(流れ)にしたがってプロセスを書き並べた図のことです。

このとき、手書きではなく電子データとして作成することをおすすめします。電子データの方が再利用しやすく、チームメンバーとも共有しやすいためです。

また、大事な作業がもう1つあります。各プロセスにかかる作業時間を計測しましょう。平均作業時間はもちろん必要ですが、作業時間にばらつきが大きいプロセスは、最速時間・最遅時間も記録する必要があります。作業時間は、次のステップで無駄を見つけるための重要な判断材料です。

ステップ2:無駄の洗い出し

業務フローを作成したことで、全体像や各プロセスの前後関係が把握しやすくなりました。次はひとつずつのプロセスに注目し、無駄のあるプロセスを特定しましょう。具体的には、以下3つの観点で見ていくことをおすすめします。

  • 成果物にミスが発生しやすいか
  • トータル時間に占める作業時間の割合が高いか
  • 作業時間にばらつきが大きいか

まず、出来た成果物にミスが混入しやすいプロセスは要チェックです。成果物に問題があると手戻りが発生して結局効率が悪くなってしまうため、改善が必要です

次に、トータル時間に対して高い割合で時間がかかっているプロセスもチェックが必要です。仮に成果物にミスが発生しなくても、自動化すれば簡単にできることを手作業でやっていることもあり得ます。また、より時間のかかるプロセスを効率化できた方が、最終的に高い効果が期待できるでしょう。

そして、ステップ1で測定した作業時間のばらつきが大きいプロセスもチェックしましょう。作業時間にばらつきが大きいと、リズムが乱れてミスが発生しやすくなるため、こちらも改善が必要なプロセスです。

ステップ3:改善策の検討

無駄が発生しているプロセスを洗い出せたので、次はそれらに対して改善策を検討しましょう。改善策の検討には、以下に記載している「ECRS」の4観点で順に考えていくことをおすすめします。

観点1:Eliminate(排除) …不要なプロセス自体を排除できないか

観点2:Combine(結合)  …関連性の高いプロセスを1つにまとめられないか

観点3:Rearrange(再編成)…プロセスの順序を入れ替えられないか

観点4:Simplify(簡素化) …プロセスの実施方法をシンプルにできないか

詳細はひとつずつ順にご解説します。

観点1:Eliminate(排除)

不要なプロセス自体を排除できないか、という観点です。この観点では、本当にそのプロセスがないと最終成果物が作れないのか検討します。

仮にそのプロセスがなかったとしても最終成果物の品質が低下しないのであれば、排除しても問題ないでしょう。

観点2:Combine(結合)

関連性の高いプロセスを1つにまとめられないか、という観点です。この観点では、各プロセスの目的や方法の類似性を見つけて結合し、業務フローにまとまりを持たせます。

関連性の高いプロセスはまとめてこなした方が作業者にとっては混乱しにくく、ミスも発生しにくいといえます。

観点3:Rearrange(再編成)

プロセスの順序を入れ替えられないか、という観点です。この観点では、各プロセス間での依存関係に着目して、最適なプロセスの順序を検討します。

たとえば、プロセスAの成果物を再利用することでプロセスBが簡単になる、といったケースがありますよね。この場合、プロセスAの直後にプロセスBを配置するのが良いでしょう。

観点4:Simplify(簡素化)

プロセスの実施方法をシンプルにできないか、という観点です。この観点では、各プロセスを個別に見直し、最適な実施方法を検討します。

例えばわざわざ遠回りとなるやり方をしていないか、ツールを使うことで簡単にできないか、といったことを考えると良いでしょう。

ステップ4:実践

無駄のあるプロセスすべてに対して改善策が検討できたら、新しい業務フローにしたがって実践しましょう。このときステップ1と同様、新しい業務フローでの作業時間も計測が必要です。この計測結果は、次のステップで使います。

ただし業務フローを移行したばかりだと、慣れていないために作業時間が安定しない場合が多いでしょう。そのため、新しい業務フローの実践は1度だけではなく、ある程度十分な期間が必要です。計測結果が安定してきたら、次のステップに移行します。

ステップ5:効果のチェック

新しい業務フローを実施したときの作業時間をステップ1の計測結果と比較して、業務効率化の効果をチェックしましょう。もし効果があまり得られない場合は、新しい業務フローの考慮不足かもしれません。ステップ2に戻り、業務フローをさらに見直しましょう。

業務効率化に役立つソフト

ここまで、業務効率化を実現するために必要な作業について解説してきました。では、それら作業を行ううえで便利なソフトをご紹介します。

業務フローの見える化:Lucidchart

Lucidchart」は、業務フローを作成するための要素が詰め込まれたソフトです。オンラインで業務フローの作成・共有ができるため、チームで業務効率化を実現するのにとても役立ちます。無料プランやトライアル版もあるため、気軽に試せるのも魅力的ですよね。

作業時間の計測:Clock It!

Clock It!」はタスクを自由に登録し、かかった時間を計測できるソフトです。計測結果をグラフで分析することも可能なので、どのタスクに無駄があるかひと目で分かります。しかも基本的な機能は無料で使えるので、コストを抑えたい方にはおすすめです。

業務を自動化(RPA):WinActor

WinActor」は日々行っている、さまざまな定型業務を自動化できるRPAソフトです。手作業では時間がかかったりミスが発生したりしやすい業務は、自動化を考えるのが業務効率化の近道でしょう。RPAソフトの中では国内トップシェアで導入企業も多く、高い信頼性があります。

業務効率化を進められなくなったら、コンサルに頼るのも一つの手

業務効率化の手順や役立つソフトが分かったところで、自分で業務効率化を実現しようと考えている方も多いですよね。しかし、経験のない方が業務効率化に取り組もうとすると、壁にぶつかることも。自分で考えた改善策を実践しても、思うような結果が得られないこともあるかもしれません。

業務効率化を進めるうえで壁にぶつかったら、業務改善コンサルに頼るのも有力な手段です。業務改善コンサルは、現状の把握・見える化から効果のチェックまで熟練したプロがサポートしてくれます。また、RPAソフトの導入などもサポートしてくれるので、業務効率化を自分やチームだけで実現できるか不安な方は、検討してみるのも良いでしょう。

弊社ではRPAソフト導入のサポートなど、業務効率化するためのお手伝いを行っています。実際に業務効率化を実現している企業も少しずつ増えているので、企業の利益を拡大したいとお考えの方は、まずお問い合わせください。

 

さて今回は、業務効率化を実現するために必要なことをひと通りお伝えしました。内容を振り返りましょう。

・業務効率化とは、業務の無駄を取り除き、より効率的に業務をこなせるようにすること

・業務効率化が必要とされている理由は、成果向上・人件費削減により企業の利益アップにつながるため、「働き過ぎ」を防止して、社員の満足度向上や離職率の低下につながるためがある

・業務効率化を進める5つのステップ

 ステップ1:現状の把握・見える化

 ステップ2:無駄の洗い出し

 ステップ3:改善策の検討

 ステップ4:実践

 ステップ5:効果のチェック

・業務効率化に役立つソフトとして、業務フローの見える化できるLucidchart、作業時間の計測できるClock It!、業務を自動化(RPA)できるWinActor

・業務効率化を進められなくなったら、コンサルに頼るのも一つの手

業務効率化は企業を発展させるうえで大切なことです。しかし、このように多くのステップがあり、経験のない方が実現させるのは難しいでしょう。それに、RPAソフトの導入にはコストもかかりますし、上手く活用できるか不安な方も多いですよね。

ぜひ、いろんな手段を使って業務効率化を進めましょう

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